ジフェニルアセチレン(読み)じふぇにるあせちれんでーたのーと

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ジフェニルアセチレン」の意味・わかりやすい解説

ジフェニルアセチレン(データノート)
じふぇにるあせちれんでーたのーと

ジフェニルアセチレン
分子式C14H10
分子量178.2
融点60~61℃
沸点170℃/19mmHg

ジフェニルアセチレン
じふぇにるあせちれん
diphenylacetylene

代表的なアセチレン化合物の一つトランともいう。白色針状晶で、とくににおいはない。

 スチルベン臭素付加し、ついで水酸化カリウムで脱臭化水素すると生成する。またベンジルヒドラゾンを酸化水銀で酸化しても得られる。多くのジエン類とジエン合成(ディールス‐アルダー反応)を行う。また硫酸によって水の付加がおこり、ベンジルフェニルケトンを生成する。

[向井利夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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