パラローザニリン塩酸塩のN位が多メチル化されたカチオン性の紫色染料.五メチル置換体が主成分で,四および六メチル置換体がまじる.【Ⅰ】五メチル置換体:C24H28N3+(358.5).塩化物と塩酸塩の混合物として得られる.青紫色の粉末.分解点137 ℃.水,エタノールに可溶.酸塩基指示薬(pH 0.1~2.0).0.2 mol L-1 HFに溶かした0.1% 溶液は,AsⅤ,CrⅥ,AuⅢ(λmax 600 nm,ε 115000,トリクロロエチレン中),I-,HgⅡ,ReⅦ,TlⅣ,Ta(λmax 605 nm,ε 75000,ベンゼン)の抽出-光学的定量に用いられる.【Ⅱ】六メチル置換体塩化物:C25H30ClN3(407.99).C.I.Basic Violet 3,メチルバイオレット10Bともいう.N,N-ジメチルアニリンとホスゲンとを加熱して合成する.緑紫色の粉末.分解点215 ℃.水,エタノール,クロロホルムに可溶.中和指示薬,各種金属や過酸化水素の光学定量,生体染色,木綿のタンニン媒染,羊毛,絹用塩基性染料に用いられる.遮光した気密容器に保存する.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
ジメチルアニリンを酸化して得られる紫赤―紫青色の塩基性染料。メチル基の数の異なる成分の混合物である。メチル基の数により色調が異なるため、酸化の条件により成分組成が異なり、色調が異なる。成分にはメチル基のないパラローザニリン(赤)から6個のメチル基をもつクリスタルバイオレット(紫青)まである。
[飛田満彦]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加
9/20 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新