ストレッチ織物の略で、伸縮性のある糸や、縦または横方向に伸縮の大きい織物をさしている。従来はゴム芯(しん)の被覆糸を使った織物で、コルセット生地(きじ)、靴下などに使われていたが、合成繊維の発達から、ポルアミド、ポリエステル繊維のフィラメント糸を処理した伸縮加工糸や、ポリウレタン繊維(スパンデックス)が現れ、広範囲に使用されるようになった。フィラメント糸に撚縮(ねんしゅく)性を与えふんわりとした触感のある糸にしたものは、もと合成繊維を羊毛のもつ度合いへ近づけようとするため考案されたもので、日本で製造されているものはウーリーの名がつけられている。またスパンデックスは繊維自体の特性を利用したものである。用途は一般の合成繊維と同じで、セーター、靴下などに単独または羊毛と混紡して使われる。
[角山幸洋]
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