ポリエステル繊維(読み)ポリエステルせんい(英語表記)polyester fibre

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ポリエステル繊維」の意味・わかりやすい解説

ポリエステル繊維
ポリエステルせんい
polyester fibre

エステル結合 (-CO-O-) をもつ重合体ポリエステルを主として含む長鎖状合成高分子を紡系して得られる繊維。一般に,テレフタル酸エチレングリコールの重縮合体であるポリエチレンテレフタレート溶融紡糸したもの。 1941年イギリスで開発され,イギリスの ICI社はテリレンの商品名で工業化,アメリカのデュポン社ではダクロンの商品名,日本ではテトロンの商品名で製造,販売している。引張り強度が大きく,耐熱性,耐光性が良好。電気絶縁性,耐酸性,防虫性もよく,耐皺性もあり,衣料用として背広ワイシャツ,家庭用にカーテン,洋傘,産業用に消火用ホース,漁網など広い用途をもち,特に射出成形品は各種のエンジニアリングプラスチックとして利用されている。ポリエステル繊維の生産量は需要増大とともに伸び,70年にはナイロンを抜いて第1位を占めるにいたった。

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