ヒガンバナ科スノーフレーク(オオマツユキソウ)属Leucojumの球根植物。オオマツユキソウとも,また俗にスズランズイセンともいう。属名はギリシア語で白いスミレを意味する。ヨーロッパ中部から地中海沿岸地方に9種があり,耐寒性でスイセンのような球根を有している。葉もスイセンに似ているが,カップ状の白花が垂れ下がって咲くものが多い。スノーフレークL.aestivum L.(英名summer snowflake)はオーストリアから南ヨーロッパの原産で,4月ごろに咲き,草丈は30cmほど。この大型品種にグレビティ・ジャイアントcv.Gravitye Giantがある。アキザキスノーフレークL.autumnale L.(英名autumn snowflake)はポルトガルやモロッコ原産で,小型の夏植え・秋咲きの鉢用種である。秋植えのスノーフレークの植込期は10月。肥料は油かすなどを多用する。花壇では2~3年間植えっぱなしでもよいし,半日陰でも大きく育つ。
執筆者:川畑 寅三郎
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
ヒガンバナ科(APG分類:ヒガンバナ科)の秋植え球根草。オオマツユキソウ、スズランズイセンともいう。鱗茎(りんけい)は径2.5~4センチメートル。葉は光沢のある緑色を呈して細長く、30~40センチメートル。4月下旬~5月上旬、30~40センチメートルの花茎に釣鐘状でスズランに似た径1~2センチメートルの白色花を4~8個、下向きに開く。地中海沿岸原産。園芸品種のグレビティジャイアントは、花は大きくじょうぶである。
ほかにウェルヌムL. vernum L.やアキザキスノーフレークAcis autumnalis (L.) Sweet(L. autumnale L.)がある。アキザキスノーフレークは寒さに弱いが、ほかの品種は耐寒性があり、2~3年植えたままでよい。植え付けは9~10月。いくぶん湿気の多い所でよく育つ。
[平城好明 2019年1月21日]
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