出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…構成を音楽の形式になぞらえた知的風俗小説《恋愛対位法》(1928)を出版。社会的・政治的緊張の高まった30年代に入ると,テクノクラシーのもとでの管理社会を風刺した逆ユートピア小説《すばらしい新世界》(1932),恒久平和を目ざす倫理的・宗教的立場から傍観を批判する《ガザに盲(めし)いて》(1936),とらわれのない〈無執着〉の倫理を説く評論《目的と手段》(1937)を発表。第2次大戦直前,眼疾治療のためアメリカに移住した。…
… 第2には,反ユートピア(ディストピア)論の登場である。J.ロンドン《鉄のかかと》(1907),E.I.ザミャーチン《われら》(1924),A.L.ハクスリー《すばらしい新世界》(1932),G.オーウェル《1984年》(1949)などの代表例が挙げられる。これらは,理想国家として建設されたはずのユートピアが,かえってその強大な支配力によって人間を不自由化する,というモティーフにもとづいており,社会主義計画経済やケインズ主義政策などの定着の反面であらわになった矛盾に,敏感に反応した文学的表現といえる。…
※「すばらしい新世界」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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