家庭医学館 「スポーツのけが」の解説
すぽーつのけが【スポーツのけが】
スポーツによるけがには、スポーツ外傷とスポーツ障害とがあります。
スポーツ外傷は、強い外力が加わったなど、けがの直接の原因がはっきりしているものをいい、競技中の骨折や打撲(だぼく)などをさします。
スポーツ障害は、直接の原因がはっきりしないものをいい、そのスポーツでくり返し加わる小さい外力の積み重ねによっておこるもの、たとえば、ジョギングによる膝(ひざ)の痛みや野球肘(やきゅうひじ)、疲労骨折(ひろうこっせつ)(「骨折とは」の疲労骨折)などのほか、スポーツ外傷の後遺症を含める場合があります。
スポーツによる事故には、循環器疾患や脱水症(だっすいしょう)、熱中症(ねっちゅうしょう)など内科的なものもありますが、外傷障害のほうが一般に多くみられ、なんらかのかたちでスポーツをする人の1%前後に発生するといわれています。
また、スポーツ競技の内容が高度で専門化するほど、さらに格闘技(かくとうぎ)など、からだのコンタクト(接触)が多い競技ほど発生率が高くなります。
スポーツ外傷とスポーツ障害には、頭部外傷や、胸部、腹部の内臓のけがもありますが、圧倒的に多いのは整形外科で扱われるけが、とくに打撲、ねんざ、骨折、靱帯(じんたい)や腱の損傷などです。
スポーツ外傷・障害で、頭部外傷を負った場合は脳神経外科、胸腹部の外傷では外科、皮膚の創傷(そうしょう)では形成外科か外科、耳・鼻は耳鼻咽喉科(じびいんこうか)、目なら眼科を受診します。