スルツエイ(その他表記)Surtsey

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スルツエイ」の意味・わかりやすい解説

スルツエイ
Surtsey

アイスランド南西部,ベストマンナエイヤル(ベストマン群島)の南西海上に,1963年11月噴出した海底火山。その後 3年半にわたり激しい爆発,次いで溶岩流出を続け,面積 2.5km2,高さ 171m,海底からは 290mに成長した。沈静後は周囲から海食を受けて縮小し,2008年現在,面積 1.4km2,高さ 154mとなっている。島名は北ヨーロッパ神話にある火の国の巨人スルトの島(エイ)の意で,1965年アイスランド政府が命名した。噴火中から沈静後にかけて地質学生物学,生態学上の長期研究がなされている。2008年世界遺産自然遺産登録された。

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世界遺産詳解 「スルツエイ」の解説

スルツエイ【スルツエイ】

2008年に登録されたアイスランドの世界遺産(自然遺産)で、1963~1967年の火山活動により形成された新島。1965年に維管束(いかんそく)植物が発見され、今日では多種の植物、鳥類などが確認されている。陸上淡水沿岸及び海洋生態系と動植物群集の進化発達において、進行しつつある重要な生態学的、生物学的プロセスを示す顕著な見本であることが評価され、世界遺産に登録された。◇英名はSurtsey

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百科事典マイペディア 「スルツエイ」の意味・わかりやすい解説

スルツエイ

アイスランド南岸にある火山島。海底火山の噴火で形成された島で,誕生から保護されているため手付かずの自然環境が残されている。そのため,生態系に関する調査や研究において貴重な場所である。2008年世界自然遺産に登録。

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