セントパトリック大聖堂(読み)セントパトリックダイセイドウ

デジタル大辞泉 「セントパトリック大聖堂」の意味・読み・例文・類語

セントパトリック‐だいせいどう〔‐ダイセイダウ〕【セントパトリック大聖堂】

St. Patrick's Cathedral
アイルランドの首都ダブリン中心部にある、同国最大の大聖堂。5世紀半ば、アイルランドの守護聖人の聖パトリックがキリスト教への改宗者に洗礼を行ったという泉に起源する。12世紀末に石造の大聖堂建造され、13世紀半ばに現在みられるゴシック式建物になった。14世紀から16世紀にかけて同国初の大学が置かれた。18世紀に作家スウィフトが司祭長を務めたことでも知られ、彼の墓がある。
英国、北アイルランド東部の町アーマーにあるアイルランド国教会の大聖堂。聖パトリックがケルト人にキリスト教を布教するための拠点として、5世紀半ばに創設した教会に起源する。13世紀に現在みられるゴシック式の建物が建造された。
英国、北アイルランド東部の町アーマーにあるローマカトリック教会の大聖堂。19世紀半ばに建造が始まったが、ジャガイモ飢饉ききんにより作業が遅れ、20世紀初頭に完成ケルト由来の内部装飾が施されていることで知られる。
オーストラリアの都市メルボルン中心街にあるローマカトリック教会の大聖堂。ゴールドラッシュ期に建設が始まり、80年以上もの歳月をかけて1939年に完成。奥行90メートル以上のネオゴシック式の建造物で、同国最大のカトリック教会として知られる。
米国ニューヨークマンハッタンにある大聖堂。ミッドタウン五番街沿いに位置する。全米最大級のカトリック教会で、19世紀末にジェームズレンウィック設計により、ネオゴシック様式で建造。大理石を用いた高さ100メートルの尖塔をもつ。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「セントパトリック大聖堂」の意味・わかりやすい解説

セント・パトリック大聖堂
せんとぱとりっくだいせいどう
St. Patrick's Cathedral

ニューヨーク市にあるローマ・カトリックの聖堂。正面は五番街に面し、50丁目と51丁目の間に位置する。ゴシック様式を復活させようというジェームズ・レンウィックの設計プランが採用されて、1858年に起工、79年に献堂式をあげた。ラテン十字形の平面をもつ花崗岩(かこうがん)の建物で、幅約52メートル、長さ約100メートル、尖塔(せんとう)の高さは約100メートルあり、約3000人を収容できる。ニューヨークの中心部ともいえるロックフェラー・センターの東にあり、復活祭のミサをはじめとする行事の際のにぎわいは有名である。

[友部 直]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「セントパトリック大聖堂」の意味・わかりやすい解説

セント・パトリック大聖堂
セント・パトリックだいせいどう
Saint Patrick's Cathedral

ニューヨークの五番街に建つ大聖堂。 J.レンウィックがフランス・ゴシック様式を模して 1858年に起工,79年に完成させた。硬質の花崗岩を使用し,フライング・バットレス (飛び梁) を省略したため,様式的な特質を弱めてはいるが,内部のそびえ立つ身廊柱はきわだっている。

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世界の観光地名がわかる事典 「セントパトリック大聖堂」の解説

セントパトリックだいせいどう【セントパトリック大聖堂】

オーストラリア第2の都市メルボルンにある同国最大級のカトリック教会。1863年から80年もの歳月を費やして建てられた。高さ105.8mの尖塔をもつゴシック様式の荘厳な聖堂で、とりわけ、内部のステンドグラスやパイプオルガンなどは必見といわれる。

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