たって(読み)タッテ

デジタル大辞泉の解説

たって[接助]

[接助]《過去の助動詞「た」の終止形に接続助詞「とて」の付いた「たとて」の音変化》動詞・形容詞、一部の助動詞の連用形に付く。ガ・ナ・バ・マ行の五段活用動詞に付く場合は「だって」となる。逆接の仮定条件を表す。…ても。…たとしても。「笑われたってかまわない」「いくら捜したっているはずがない」

たって[連語]

[連語]《格助詞「と」と動詞「いう」の連用形に接続助詞「たって」の付いた「といったって」の音変化》名詞、活用語の終止形、動詞と一部の助動詞の命令形、一部の助詞に付く。上に促音の付いた「ったって」の形をとることが多い。ある事柄を認めるにしても、全面的にではないという気持ちを表す。…といっても。…としても。「登山たって、ハイキング程度さ」「来いったってすぐには行けない」「買うったって近くに店はないよ」
[補説]打ち解けた話し言葉で用いられる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

大辞林 第三版の解説

たって

( 接助 )
〔過去・完了の助動詞「た」に助詞「とて」の付いた「たとて」の転。近世江戸語以降の語。撥音便の語の後では「だって」となる。くだけた話し言葉に用いる〕
動詞・形容詞の連用形に付き、「たとえ…ても」の意を表す。 「今頃学校へ行っ-、だれもいないよ」 「いまさら悔やんだって、はじまらない」 「簡単にあきらめなく-、いいじゃないか」
活用語の終止形に付き、「…といっても」「…としても」の意で、強い逆接を表す。この場合、「ったって」の形になるのが一般である。 「ふだん元気だっ-、いつ病気になるかしれない」 「逃げようっ-、逃がさないよ」 〔は、体言を受ける場合もある。「旅行っ-、ちょっと伊豆の温泉へ行ってくるだけだ」〕

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

精選版 日本国語大辞典の解説

たって

(助動詞「た」に助詞「とて」の付いた「たとて」の変化した語) 接続助詞的に、くだけた話しことばとして用いる。上の語によって「だって」となることもある。
① 動詞または形容詞連用形音便形をうけ、「たとえ…ても」の意を表わす。
洒落本・美地の蛎殻(1779)「あんな盃に一つ百(そく)や二そく呑んだって、いきつきそうな顔つきかへ」
吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉一「うちなんかいくら大きくたって腹の足しになるもんか
活用語終止形または体言をうけ、「…と言っても」の意を表わす。
真景累ケ淵(1869頃)〈三遊亭円朝〉二「何(ど)うも遠いからのう。なかなか尋ねるたって容易でない」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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