タッソー(英語表記)Tussaud, Marie

精選版 日本国語大辞典 「タッソー」の意味・読み・例文・類語

タッソー

  1. [ 一 ] ( Torquato Tasso トルカート━ ) イタリア詩人。ルネサンスからバロックへの移行期に活躍。叙事詩「解放されたエルサレム」、牧歌劇アミンタ」などを残す。(一五四四‐九五
  2. [ 二 ] ( 原題 Torquato Tasso ) 戯曲。五幕。ゲーテ作。一七九〇年成立。一八〇七年ワイマールで初演。ルネサンスのイタリアで、公女を愛する夢想的な詩人タッソーと、有能で現実的な大臣アントニオを対照させつつ、現実の世界に生きなければならない詩人の苦悩の道を描く。

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百科事典マイペディア 「タッソー」の意味・わかりやすい解説

タッソー

マダム・タッソー〉の名で知られる蝋(ろう)人形館の創始者。スイスのベルンの生れ。パリ伯父から蝋人形の制作技術をならい,彼の死後はその人形館を継いだ。フランス革命期には有名人のデスマスクをとるためにギロチンに立ち会ったといわれる。1802年制作した蝋人形とともに英国に渡り,各地を巡業して回り,1835年現在のロンドンのベイカー街に蝋人形館を建てた。現在の展示品の中には彼女自身の制作したものもあり,とくに〈恐怖の部屋〉のマリー・アントアネットは有名。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「タッソー」の意味・わかりやすい解説

タッソー
Tussaud, Marie

[生]1761.12.1. ストラスブール
[没]1850.4.16. ロンドン
フランスの女流ろう人形作家,ロンドンのマダム・タッソーろう人形展示館の創立者。スイスのベルンとパリでろう人形の技術を学び,1780年以降はベルサイユルイ 16世の姉妹の美術教師をつとめた。フランス革命時代,初めは王党員として投獄されたが,のちに処刑された多くの著名な人物の頭部もしくはそのデスマスクを作らされた。 1802年以来ロンドンで作品を展示して名声を博し,イギリスの著名な人物の頭部も制作した。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「タッソー」の解説

タッソー
Torquato Tasso

1544~95

イタリアの叙事詩人。ソレントの生まれ。父ベルナルドも詩人。代表作『解放されたイェルサレム』(1575年)。ゴンツァーガ家やエステ家の保護を受けたが,晩年は精神錯乱を起こし不遇のうちに死んだ。

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世界大百科事典(旧版)内のタッソーの言及

【リスト】より

…彼のもとにはビューロー,P.コルネリウスC.タウジヒらが集まった。ピアノ曲集《巡礼の年》第1年(1854),第2年(1849),《超絶技巧練習曲》(1851)および《ピアノ・ソナタ》(1853),管弦楽曲では交響詩《前奏曲》(1848),《タッソー》(1849),ピアノと管弦楽のための《死の舞踏》(1849),《ダンテ交響曲》(1856),《ファウスト交響曲》(1857)のほか2曲のピアノ協奏曲(《第1番》1849,《第2番》1861)など主要作品が多い。作曲技法として主題とその変容による単主題的作法を確立,シェーンベルクの〈発展的変奏〉技法の先駆をなした(《ソナタ》《前奏曲》など)。…

※「タッソー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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