日本大百科全書(ニッポニカ) 「ダルメシアン」の意味・わかりやすい解説
ダルメシアン
だるめしあん
Dalmatian
哺乳(ほにゅう)綱食肉目イヌ科の動物。家畜イヌの1品種で、クロアチア地域原産。短毛で筋肉のよく発達した中形犬で、体形はポインターに似る。もともとはロマ(かつてはジプシーとよばれた)によって飼われ、ヨーロッパ諸国を移動し、クロアチアのダルマチア地方に土着したものとみなされている。白色の地に、碁石のように丸くて小さい黒色、もしくはレバー色の斑点(はんてん)が全身に散在する。持久力があり、フランスやイギリスでは馬車の護衛犬として用いられたが、そのほか鳥猟犬、牧羊犬、番犬としても才能がある。本種は、生まれた直後は純白であるが、数週間後に特徴的な斑点が出てくる。体高48~60センチメートル。
[増井光子]