チクル(その他表記)chicle

翻訳|chicle

デジタル大辞泉 「チクル」の意味・読み・例文・類語

チクル(chicle)

サポディラ樹液を煮つめた固形物チューインガム基材とする。

ちく・る

[動ラ五]告げ口をする意の俗語。「仲間失敗ボスに―・る」

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精選版 日本国語大辞典 「チクル」の意味・読み・例文・類語

ちく・る

  1. 〘 自動詞 ラ行五(四) 〙 告げ口をする意の俗語。
    1. [初出の実例]「その中の一人にチクられて、傷害罪で告訴されてしまったというわけ」(出典:バンカク(1973)〈前原大輔〉五)

チクル

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] chicle ) 中南米産のゴム植物サポジラの樹液からとったゴムの一種。チューインガムの原料となる。

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改訂新版 世界大百科事典 「チクル」の意味・わかりやすい解説

チクル
chicle

アカテツ科サポジラ樹木から染みでる乳液を煮つめた固形物。柔軟さと弾力性とをあわせもち,チューインガムの原料として不可欠である。固形物は樹脂分50~65%,ゴム分15~20%,無機質などよりなる。樹脂分はトリテルペンエステル,ゴム分は弾性ゴムと似たイソプレン多量体よりなる。両者が,チューインガムをかんだときの歯の感触を強く左右する物質であるといわれている。主生産国は中央アメリカのグアテマラメキシコであり,これらの国から日本は輸入している。チクルに似た樹脂としては,東南アジアのジェルトンjelutong(キョウチクトウ科ダイエラ属Dyera)およびブラジルのソルバsorva(キョウチクトウ科クーマ属Couma)より得たものがある。
樹脂
執筆者:

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「チクル」の意味・わかりやすい解説

チクル
ちくる
chicle

アカテツ科の常緑高木であるサポジラの樹液を集めて煮つめたもの。紅赤褐色の固形物で、ゴム質グッタペルカを含む。チクルをとる植物ということで、サポジラの別称とされることもある。

[編集部]

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百科事典マイペディア 「チクル」の意味・わかりやすい解説

チクル

熱帯アメリカ原産のサポジラの樹皮を傷つけて得られる乳状樹液。一種のゴム質を含み,軟化点が人の体温に近いため,天然ゴムとの混合物をチューインガムのベースとする。
→関連項目チューインガム

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栄養・生化学辞典 「チクル」の解説

チクル

 チクルガムともいう.サポジラ[Manilkara zapota]という植物からとる樹脂状の物質で,チューインガムの基礎剤として用いる.

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世界大百科事典(旧版)内のチクルの言及

【ゴム】より

…(1)に挙げたアラビアゴムなどとは反対に,水になじまず,アルコール,ベンゼンに溶ける。チクル,ジェルトン,ソルバが代表例である。3者とも似た化学組成をもち,40~60%がトリテルペン樹脂,10~15%がイソプレンの重合体であるゴム,残部は灰分,多糖類である。…

【サポジラ】より

…樹幹を傷つけると白い乳液が出る。これを集めて煮つめたゴム質が天然チクルで,人間の体温程度の温度で適度に軟化するので,チューインガム原料とする。このためチューインガムノキともいう。…

【チューインガム】より

…アジア・アフリカ原住民の間には木の葉や種子をかむ習性が古くからあった。メキシコのマヤ族においても3世紀ごろすでにサポジラ樹のゴム状の樹液を固めたもの(チクル)をかむ習慣があったといわれ,これがチューインガムの起源と考えられている。この風習はインディアンやヨーロッパの開拓者たちに受け継がれていった。…

※「チクル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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