チャラン(読み)ちゃらん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「チャラン」の意味・わかりやすい解説

チャラン
ちゃらん / 茶蘭
[学] Chloranthus spicatus (Thunb.) Makino

センリョウ科(APG分類:センリョウ科)の常緑低木。高さ30~60センチメートル。葉は単葉で対生し、小さな托葉(たくよう)がある。花序穂状、多くは頂生する。花は黄緑色両性で小さく、花被(かひ)を欠く。雄しべは3本で下部は合生し、子房背面に合着して雌しべを取り囲む。中国南部原産で観賞用に栽培される。花に芳香があるので、中国では茶葉にこの花を混ぜる。チャラン属は東アジアの温帯から熱帯に十数種分布する。

[大森雄治 2018年7月20日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チャラン」の意味・わかりやすい解説

チャラン(茶蘭)
チャラン
Chloranthus spicatus

センリョウ科の常緑の小低木南西諸島から中国南部,マレー半島などの原産で,江戸時代に日本に伝えられた。茎は緑色でやや軟らかく,ふくれた節をもつ。葉はややチャに似て楕円形で波状の鋸歯をもち,葉質は厚く暗緑色光沢があり,対生する。初夏に,茎頂で2~3分枝し,円錐状の複穂状花序をなして黄色の小花を多数つける。花は無花被であるが香りがよい。観賞用として栽培される。和名は葉がチャに似ていることによる。

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