現代外国人名録2016 「チョン・ウォルソン」の解説
チョン・ウォルソン
田 月仙
Chon Wol-son
- 職業・肩書
- 声楽家
- 国籍
- 韓国
- 生年月日
- 1958年10月8日
- 出生地
- 東京都・立川市
- 専門
- ソプラノ
- 学歴
- 桐朋学園短期大学音楽芸術科・同研究科〔1981年〕卒
- 受賞
- 青丘文化賞(奨励賞)〔1996年〕,小学館ノンフィクション大賞(優秀賞)〔2006年〕「海峡のアリア」,日韓文化交流基金賞〔2013年〕
- 経歴
- 両親が慶尚南道出身の在日韓国人2世。小学校から高校まで朝鮮総連系の民族学校で学ぶが、民族学校卒を学歴として認めない音楽大学にことごとく門前払いにされ、唯一門戸を開いてくれた桐朋学園短期大学に進む。大学でピアニストからオペラ歌手に進路を変更し、大学の声楽部門を首席で卒業の後、二期会研究生となり3年間修業を積む。1983年初リサイタル、’85年オペラ歌手としてデビュー。朝鮮籍でいた’85年に世界音楽祭に出演するため北朝鮮に渡り、金日成主席(当時)の前でオペラのアリアなどを歌う。その後東京オペラ・プロデュース公演などに出演、「道化師」「サロメ」「蝶々夫人」などで主役を演じ、歌唱力とともにその演技力でも高い評価を受ける。’93年1月韓国籍を取得。’94年10月“ソウル定都600年”を記念したソウルのオペラハウスで行われた歌劇「カルメン」の主役を務める。’95年在日史上初の南北両公演を記念し、田月仙オペラリサイタルを開催。’96年祖国統一を願うCDを自主制作。’97年外国人として初めて文化庁芸術祭に参加。’98年東京都とソウルの友好都市提携10周年を記念し、韓国における日本語歌謡曲解禁第1号として「夜明けのうた」を歌う。2002年サッカーW杯日韓共催大会の開催記念公演ではオペラ「春香伝」のヒロインを務める。2004年東京で開催の日韓合同コンサート・友情の花束をプロデュース。自身も舞台に立ち、祖国の歌手らと競演。2006年自伝「海峡のアリア」を出版、小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受賞した。2010年日韓併合100年に合わせ、「海峡のアリア」リサイタルを開く。他の著書に「禁じられた歌」がある。
出典 日外アソシエーツ「現代外国人名録2016」現代外国人名録2016について 情報