ツルフジバカマ(読み)つるふじばかま

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ツルフジバカマ」の意味・わかりやすい解説

ツルフジバカマ
つるふじばかま
[学] Vicia amoena Fisch.

マメ科(APG分類:マメ科)の多年草。茎はつる状に伸び、長さ2メートルに達する。葉は10~16枚の小葉からなる偶数羽状複葉葉軸先端は分枝する巻きひげとなる。8~10月、葉腋(ようえき)から出る長い総状花序多数紅紫色花を密につける。山野草原に生え、北海道から九州、および千島樺太(からふと)(サハリン)、朝鮮半島、中国、シベリアに広く分布する。名は、紅紫色の花をフジバカマの花になぞらえたものという。

[立石庸一 2019年10月18日]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ツルフジバカマ」の意味・わかりやすい解説

ツルフジバカマ(蔓藤袴)
ツルフジバカマ
Vicia amoena

マメ科のつる性の多年草。東アジア温帯に広く分布する。日本各地の野原山麓に普通に生える。地下茎があり,茎は長く伸びて葉の先端の巻きひげで他の植物の上に広がる。葉は羽状複葉で5~8対の長楕円形の小葉から成る。秋,葉腋に長さ5~8cmの総状花序を出し紅紫色の蝶形花を多数,一方の側に並べてつける。花後に生じる莢は長さ2~3cm,幅 5mmほどで細長く扁平である。

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百科事典マイペディア 「ツルフジバカマ」の意味・わかりやすい解説

ツルフジバカマ

マメ科の多年草。北海道〜九州,アジアの温帯〜亜寒帯に分布し,山野にはえる。茎はつる状にのび,高さ80〜180cm。葉は長楕円形の小葉10〜16枚からなる羽状複葉で,先は巻きひげに終わる。8〜10月,葉腋から花穂を出し,長さ15mm内外,紅紫色の蝶(ちょう)形花を多数つける。

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