デソーテルス石(読み)デソーテルスせき(その他表記)desautelsite

最新 地学事典 「デソーテルス石」の解説

デソーテルスせき
デソーテルス石

desautelsite

化学組成鉱物三方晶系,空間群, 格子定数a0.3114nm, c2.339。微細な六角板状結晶の皮殻状,土状集合。鮮橙~橙褐色,真珠~土状光沢条痕明橙色。硬度2,比重2.13。薄片では淡橙~橙色,屈折率ω1.569, ε1.547, 一軸性負。ハイドロタルサイトグループで蛇紋岩空隙に二次鉱物として産出。周囲に二酸化マンガン鉱物を伴うことがある。日本では高知市鴻ノ森ほか数ヵ所の蛇紋岩中に産出。名称はスミソニアン自然史博物館の宝石部門のキューレーターであったP.E.Desautels(1920~91)にちなむ。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「デソーテルス石」の意味・わかりやすい解説

デソーテルス石
でそーてるすせき
desautelsite

マグネシウムおよび三価のマンガンの塩基性含水炭酸塩鉱物。ハイドロタルカイトのMn3+置換体に相当し、ハイドロタルカイト系鉱物に属するが、ハイドロタルカイト自体マイクスナー石meixnerite(Mg6Al2(OH)18・4H2O)という水酸化鉱物と同構造であり、合成実験では両者の中間物も合成可能であることから、[CO3](炭酸)の存在にもかかわらずこれを水酸化物とみなす見解もある。自形は1ミリメートル以下の大きさであるが、六角板状あるいは六角短柱状。これが集合して皮膜を構成する。

 超塩基性岩割れ目に皮膜状をなし、また細い炭酸塩脈の壁面上に産する。日本では、高知県高知市蓮台(れんだい)で超塩基性岩の割れ目の壁面上に着生し、また三重県鳥羽(とば)市白木(しらき)町でも同様の産状で産する。共存鉱物は蛇紋石(じゃもんせき)鉱物のほか、アルチニ石artinite(Mg2[(OH)2|CO3]・3H2O)、ブルース石あられ石、ハイドロタルカイト、菱(りょう)マンガン鉱など。同定は鮮やかな橙(だいだい)色。風化すると鮮やかさがなくなる。酸で発泡して溶解し、褐黒色のマンガン化合物を残す。非常に柔らかく、もろい。命名アメリカのスミソニアン・インスティチューション所属の鉱物学者ポール・アーネスト・デソーテルスPaul Ernest Desautels(1920―1991)にちなむ。

加藤 昭]


デソーテルス石(データノート)
でそーてるすせきでーたのーと

デソーテルス石
 英名    desautelsite
 化学式   Mg6Mn3+2[(OH)16|CO3]・4H2O
 少量成分  Ca, Al, Fe3+
 結晶系   三方
 硬度    ~2
 比重    2.10
 色     鮮橙
 光沢    微細粒のため土状
 条痕    見かけの色とほぼ同じ
 劈開    一方向に完全
       (「劈開」の項目を参照)

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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