ユリ科の春植えの耐寒性宿根草。ユリ科シャグマユリ属Kniphofiaは熱帯アフリカ,南アフリカ,マダガスカルなどに数十種が分布している。トリトマTritomaは旧属名。細い管のような花が下向きに咲く独特な花容で,大型のものは花茎が1m以上に達し,茎は太い。葉はカンゾウ(萱草)に似る。花は初夏から盛夏に咲くもの,秋に咲くもの,初冬より咲くものなど変化が多く,十数年前までは新しい輸入種もあって切花も多かったが,首部の茎が曲がる欠点がある。古くより大型と小型があり,南アフリカにとくに多くみられ,水生種などもある。色彩は赤,橙,黄,白などで,橙赤に下が黄色などのものは美しい。古葉を除去して3月上旬に植えかえる。肥料は油かすなどを多めにする。
執筆者:川畑 寅三郎
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ユリ科(APG分類:キジカクシ科)の耐寒性多年草。南アフリカのケープ地方原産。和名シャグマユリ(赤熊百合)。クニフォフィア属(トリトマ属)のなかでもっとも普及している。葉は常緑で白粉を帯び、多数が根出、叢生(そうせい)する。長さ60~90センチメートル、幅2~3センチメートル、葉先は鋭くとがる。葉間から1メートルに達する花茎を出し、先端に円筒状の小花を穂状に密生する。花は下向きにつき、長さ15~25センチメートルで、つぼみのときは橙赤(とうせき)色で、開花とともに下部は黄色となる。花期は6~10月。花壇、切り花に多く用いられ、花色、大きさ、花茎の高さなどかなり違う変種がある。じょうぶで栽培しやすく、土質を選ばないが、日当りのよい所でよく育つ。繁殖は春または早秋に株分けによる。
[魚躬詔一 2019年3月20日]
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