精選版 日本国語大辞典 「萱草」の意味・読み・例文・類語
かん‐ぞう クヮンザウ【萱草】
〘名〙
① ユリ科の多年草。主としてヤブカンゾウをさし、時に同属のノカンゾウ、ハマカンゾウ、ニッコウキスゲ等をも含む。各地の原野、山地などに広く分布し、夏に、橙赤色ないし橙黄色のユリに似た花を数個つける。若芽や花は食用になる。
▼かんぞうの花《季・夏》
※枕(10C終)一六一「前栽にくゎんざうといふ草を、ませ結ひていとおほく植ゑたりける」
② 「かんぞういろ(萱草色)」の略。
※源氏(1001‐14頃)葵「くゎむざうの袴など着たるもをかしき姿也」
か‐ぞう クヮザウ【萱草】
① =かんぞう(萱草)
※林崎文庫旧蔵本堤中納言(11C中‐13C頃)はなだの女御「くゎさうにぞにさせ給へる」
② 「かんぞういろ(萱草色)」のこと。
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