トリボニアヌス(読み)とりぼにあぬす(英語表記)Tribonianus

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「トリボニアヌス」の意味・わかりやすい解説

トリボニアヌス
Tribonianus

[生]? パンフィリア
[没]545
ビザンチンの法学者。ユスチニアヌス1世 (在位 527~565) に法律顧問として仕え,10人委員会および 16人委員会で指導的役割を果し『ローマ法大全』を編集。 532年のニカの乱にからんで法制長官を一時解職されたが,2年後復帰。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「トリボニアヌス」の意味・わかりやすい解説

トリボニアヌス
とりぼにあぬす
Tribonianus
(?―542/545)

古代ローマの法学者。ユスティニアヌス帝の高官としてローマ法大全の編纂(へんさん)に指導的な役割を演じた。おそらく小アジア、パンフィリアのシデの生まれ。弁護士として出発し、ユスティニアヌスの宮内庁長官、法制長官となる。非常に有能、博学であった。532年、法制長官のときニカの反乱が起こり、民衆に譲歩したため一時罷免された。

[弓削 達]

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