トロコフォラ(英語表記)trochophora

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「トロコフォラ」の意味・わかりやすい解説

トロコフォラ
trochophora

軟体動物 (頭足類を除く) や環形動物の発生上の一段階で,担輪子 (幼生) ,トロコフォアともいう。水中を回転しながら浮遊する。体は卵形,鈴形,こま (独楽) 形などで,上端に長い繊毛束が,中央に繊毛列が輪状に1列から数列,下端に短い繊毛束がそれぞれある。口は中央の繊毛列の下にあり,肛門は後端にある。移動は繊毛を動かすことによってなされる。発生がさらに進むと,軟体動物ではベリジャーとなり,環形動物では肛門を取巻く部分から体が後方に伸びて環節を生じロヴェーン幼生になる。軟体動物と環形動物はともにこのトロコフォラ期を経るため,成体の形は著しく異なるが,類縁の近い動物とされている。

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