ドウィンガー(読み)どうぃんがー(英語表記)Edwin Erich Dwinger

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ドウィンガー」の意味・わかりやすい解説

ドウィンガー
どうぃんがー
Edwin Erich Dwinger
(1898―1981)

ドイツ作家キールに生まれる。第一次世界大戦に従軍、1915年重傷を負ってロシア軍捕虜となり、シベリアに抑留されるが、脱走した。白軍(反革命軍)に加わり戦ったのち1921年に帰還。その体験を描く三部作『ドイツの受難』――『鉄条網背後軍隊』(副題『シベリア日記』1929)、『白と赤の間』(1930)、『われらドイツを呼ぶ』(1932)――によって、ナチスを代表する作家の1人とされる。

[関 楠生]

『滝崎安之助訳『シベリア日記』(1940・弘文堂)』『藤本直秀訳『白と赤の日記』(1940・弘文堂)』


ドゥインガー
どぅいんがー

ドウィンガー

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ドウィンガー」の意味・わかりやすい解説

ドウィンガー
Dwinger, Edwin Erich

[生]1898.4.23. キール
[没]1981.12.17. フィッシャー
ドイツの作家。第1次世界大戦でロシア軍の捕虜となり,シベリアに送られた。脱走後反革命軍に参加。『白と赤のはざま』 Zwischen Weiss und Rot (1930) などでその体験を扱った。その後ナチス的傾向を強め,第2次世界大戦中は従軍記者をつとめた。戦後,一時発表を禁じられた。

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