ねえ(読み)ネエ

デジタル大辞泉 「ねえ」の意味・読み・例文・類語

ねえ[終助・間助]

《「ね」の長音化した語》
[終助]終助詞」に同じ。「まあ、よかったわねえ
[間助]間投助詞」に同じ。「今度ねえぼくの家にもねえ、来てよ」

ねえ[感]

[感]「ね」の長音化した語。「ねえあなた」「ねえ、そうでしょう」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「ねえ」の意味・読み・例文・類語

ねえ

(助動詞「なる」の命令形「ない」がさらに変化したもの。「ねい」とも) 動詞の連用形を受けて命令の意を表わす江戸の俗語的表現。
咄本聞上手(1773)いなか帰「したがいなかはきさんじなことさ。マアききねい」
※雑俳・机の塵(1843)「突飛ばし・ヱイ此やらうめ向(むこ)見ねへ」
[語誌]敬語動詞「なさる」からの助動詞「なる」の命令形「ない」「なえ」が連母音の音訛により「ねえ」となったもの。本来の尊敬の意は薄れ、打ち解けた間で用いられる。主として、遊里の者や出入りの客の間に行なわれたが、命令形の「ない」「ねえ」は職人などの間で広く用いられた。

ねえ

感動〙 (感動詞「ね」を強めたいい方。親しい間で用いる)
相手に呼びかけて、注意を向けさせるときにいう。
安愚楽鍋(1871‐72)〈仮名垣魯文〉二「ねヱおはねどんおまへのまへだが伊賀はんといふ人もあんまりひけうなひとじゃアないの」
② 相手に念を押したり、物を言いかけて中途で躊躇したりするときにいう。「ねえ、そうでしょう」
夜明け前(1932‐35)〈島崎藤村〉第二部「『さあ、ねえ』とまた得右衛門は伊之助の返事を催促するやうに」

ねえ

〘間投助〙 文節末にあって軽く念を押したり、軽い感動を表わす。「ねい」とも表記
※滑稽本・素人狂言紋切型(1814)上「いつ見ても能いねえ」
吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉二「さうで御座いませうともねえ」

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