日本大百科全書(ニッポニカ) 「ハウトスミット」の意味・わかりやすい解説
ハウトスミット
はうとすみっと
Samuel Abraham Gaudsmid
(1902―1978)
アメリカの物理学者。オランダのハーグに生まれ、ライデン大学のエーレンフェストのもとで物理学を学ぶ。パッシェン、ゼーマンらについて分光学を研究し、パウリの原子の分光学に関する理論に対し、電子のスピン角運動量に相当する新しい量子数を導入し、1925年、ウーレンベックとともに電子スピン自由度に関する論文を発表した。1927年ライデン大学で学位取得。同年アメリカに渡り、1932年ミシガン大学教授。第二次世界大戦中はマサチューセッツ工科大学放射研究所で戦時研究に従事、のちにドイツ原爆調査団(アルソス)に参加した。1946年ノースウェスタン大学教授。1947年よりブルックヘブン国立研究所所員。
[山崎正勝]