ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バイナー」の意味・わかりやすい解説
バイナー
Viner, Jacob
[没]1970.9.12. アメリカ合衆国,ニュージャージー,プリンストン
カナダ生まれのアメリカ合衆国の経済学者。1914年マギル大学を卒業後,ハーバード大学大学院でフランク・ウィリアム・タウシッグ指導のもとに 1922年博士号を取得。1924年アメリカに帰化。1925~46年シカゴ大学教授,1946~60年プリンストン大学教授を歴任。その間ヨーロッパの諸大学の客員教授,アメリカ財務省や国務省などの政策立案役としても活躍。さらに "Journal of Political Economy"の編集に 18年間従事した。1931年の論文『費用曲線と供給曲線』には,現代のミクロ経済学で用いられる長期包絡費用曲線(→費用曲線)の考え方が提示されている。そのほかの貢献分野は国際経済学や貨幣問題が中心で,主著には『カナダの対外債務収支』Canada's Balance of International Indebtedness, 1900-1913(1924),『国際貿易の理論』Studies in the Theory of International Trade(1937),『国際貿易と経済発展』International Trade and Economic Development(1953)などがある。
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