アメリカの経済学者。ワシントン大学、ハーバード大学で学んだのち、ヨーロッパに留学。帰国後ハーバード大学で教壇に立ち、経済学講師、助教授を経て1892年教授に就任、1935年までその地位にあって、優れた教師として後進に多くの影響を与えた。その間、ハーバード大学の機関誌の編集にも従事し、またアメリカ経済学会会長や政府の関税委員会委員長に就任したこともある。彼の研究分野は、経済理論、貿易、関税、貨幣、租税問題など広い領域にわたっており、理論家としてはD・リカードやベーム・バベルクなどの影響を受け、『賃金と資本』Wages and Capital(1896)という著作もあるが、もっとも著名な業績は、実証的な研究と理論的な研究を総合した貿易や関税に関する研究であった。主要な著作には、前記のほかに『アメリカ関税史』Tariff History of the United States(1888)、『経済学原理』Principles of Economics(1911)、『国際貿易論』International Trade(1927)などがある。
[志田 明 2018年9月19日]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報
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