バジェ(読み)ばじぇ(その他表記)José Batlle y Ordóñez

日本大百科全書(ニッポニカ) 「バジェ」の意味・わかりやすい解説

バジェ
ばじぇ
José Batlle y Ordóñez
(1856―1929)

ウルグアイの政治家、大統領(在任1903~07、1911~15)。コロラド党の大統領ロレンソ・バジェを父親に、モンテビデオに生まれ、フランスに留学した。青年時代からコロラド党で活躍し、1886年に『エル・ディア紙』を創刊した。大統領時代には、他のラテンアメリカ諸国に先駆けて労働者のための福祉政策や公共事業の国有化に着手し、また政治面では、大統領個人に権力が集中するのを避けるために複数行政制度を提唱した。この主張は1918年に部分的に取り入れられ、52年の憲法改正では大統領制が廃止されたが、コレヒアードとよばれた複数行政制度は非能率性を露呈し、67年大統領制が復活した。

松下 洋]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バジェ」の意味・わかりやすい解説

バジェ
Bagé

ブラジル最南部,リオグランデドスル州南部の都市。中心集落は州都ポルトアレグレの南西約 300kmの丘陵地帯にあり,標高約 220m。 1811年建設され,牧畜地帯の中心地として発展した町で,肉牛羊毛集散,加工が盛ん。また市の近くの農事試験所で開発されたコムギの新品種の栽培が普及した結果,周辺一帯は同州有数のコムギ栽培地帯ともなっており,市はその集散地でもある。ウルグアイとの国境に近いため,古くから戦略的に重要で,1825年,27年にはウルグアイ軍,アルゼンチン軍に占領された。ウルグアイに通じる幹線道路に沿い,鉄道も通じる。人口 11万 8689 (1991推計) 。

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