岩石学辞典
「ピクライト」の解説
ピクライト
チェルマクが橄欖(かんらん)石に富む玄武岩または輝緑岩に命名したのが最初で,長石を含む橄欖岩やアルカリ組成で輝石,角閃石,黒雲母,アナルサイムなどを含む岩石にも使用される[Tschermak : 1866, Rosenbusch : 1877].古い使用法は現在も使われているが,橄欖石に富む玄武岩熔岩でアルカリ質でないものはピクライト玄武岩やピクライト─ソレアイトと呼ばれている[Tomkeieff : 1983].橄欖石が多い橄欖岩で,橄欖石が全体の1/2~3/4の容量を占めている.斜長石は10~25%である.副成分鉱物として斜長石と輝石(角閃石,黒雲母)を含んでいるもの.少量の長石を含むことで橄欖岩と区別される.カルクアルカリ玄武岩や輝緑岩に伴われるピクライトは,オージャイト,ピジョナイト,またはハイパーシン,少量の角閃石を伴う.一方,アルカリ玄武岩や輝緑岩に伴われるピクライトでは,普通はエジリンオージャイトの縁をもつチタンオージャイトである.角閃石はバーケヴィ閃石またはアルヴェド閃石である.アルカリ・ピクライトには少量のカリ長石とアナルサイム,斜長石などが伴われる.pikrosはギリシャ語でbitterのこと,bitter earth(MgO)が高いことに由来する.
出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報
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ピクライト
picrite
かんらん石に富む超苦鉄質火山岩。かんらん石が50~70%を占め,少量の石灰質斜長石・角閃石(バーケビ閃石・アルベゾン閃石・ホルンブレンド)・輝石(オージャイト・ピジョン輝石・ハイパーシン・チタン輝石)・イルメナイト・磁鉄鉱を含む。直方輝石・黒雲母・りん灰石を伴う。二次鉱物として緑泥石・蛇紋石・イディングス石・透閃石・炭酸塩鉱物を含むことがある。アルカリに富むものはアルカリピクライト。G.Tschermak(1866)がかんらん石テッシェナイト組成のものに命名し,H.Rosenbuschはかんらん石に富む輝緑岩に用いた。国際地質科学連合(IUGS)の分類では,SiO253%以下,Na2O+K2O 1~2%,MgO>18%の岩石と定義。
執筆者:安藤 重幸
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報
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ピクライト
picrite
細粒で完晶質の超塩基性火成岩 (→超塩基性岩 ) 。マグネシウムに富む橄欖石を多量 (50~75%) に含み,ほかに斜長石,輝石を伴う。ソレアイトまたはアルカリ玄武岩の厚い岩床,溶岩流,ラコリスなどの底部に産出し,マグマから早期に晶出した結晶が沈降集積したものと考えられている。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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