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南アメリカ、チリ中部海岸の西方650キロメートルから830キロメートルにかけての太平洋上にある諸島。チリ第5地域(バルパライソ)に属する。1574年、ポルトガルの船乗りフアン・フェルナンデスにより発見された。東部のロビンソン・クルーソー島(旧称マス・ア・ティエラ島、93平方キロメートル)とそれに付属するサンタ・クララ島、および西部のアレハンドロ・セルキルク島(旧称マス・アフエラ島、85平方キロメートル)の3島よりなる。中心集落サン・フアン・バウティスタがあるロビンソン・クルーソー島は、小説『ロビンソン・クルーソー』のモデルであるアレキサンダー・セルカークが4年余り過ごした島として有名。いずれの島も火山岩類よりなり山がちである。合計500人ほどの住民がおり、ヒツジやヤギの飼育とイセエビ漁をおもな生業としている。
[松本栄次]
チリ中部,バルパライソ港の西方650kmの太平洋上の三つの小島。チリ領。総面積180km2。主島ロビンソン・クルーソー島(マス・ア・ティエラ島)は93km2で人口520(1980)。2番目のアレハンドロ・セルカーク島(マス・アフェラ島)は83km2。漁業が中心でエビを輸出する。1563年スペイン人フアン・フェルナンデスが発見した。1704-09年主島に居住したアレクサンダー・セルカークはロビンソン・クルーソーのモデルである。
執筆者:細野 昭雄
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
…その写実的手法のゆえに近代イギリス小説の原点と評される。17~18世紀に流行した多くの航海記や,チリ沖のフアン・フェルナンデス諸島に漂着し,5年間孤島生活を送ったというアレクサンダー・セルカークなる人物の実話に刺激されて作られた。商人の息子ロビンソンは父の忠告に反して船員となり,さまざまな苦労ののち,無人島に漂着,28年間,最初は1人で,のちには従僕フライデーとともに自給自足の生活を送り,最後には救出されて帰国する。…
※「フアンフェルナンデス諸島」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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