フィゾスチグミン(英語表記)physostigmine

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フィゾスチグミン」の意味・わかりやすい解説

フィゾスチグミン
physostigmine

C15H21N3O2エゼリンともいう。西アフリカ原産のマメ科のつる性草本カラバルマメの種子に存在するアルカロイドエーテルまたはベンゼルから柱状または板状晶として得られる。安息香酸クエン酸サリチル酸,臭化水素酸,塩酸ピクリン酸などと塩をつくる。水溶液やアルコール溶液は日光に当てると赤色を経て褐色となる。アセチルコリンエステラーゼを阻害し,副交感神経興奮作用を示す。作用はネオスチグミンとほぼ同等である。縮瞳薬,緑内障治療薬として用いる。

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