フレートナー(読み)ふれーとなー(その他表記)Peter Flötner

日本大百科全書(ニッポニカ) 「フレートナー」の意味・わかりやすい解説

フレートナー
ふれーとなー
Peter Flötner
(1490ころ―1546)

スイス出身のドイツ彫刻家。1522年ニュルンベルク市議会が「イタリアから帰ったアンスバハの外国人彫刻家」である彼に、市民権を与えた旨の記録がある。以後ニュルンベルクで活躍し、46年10月23日同地で死去した。彼は従来評価の材料に乏しかったが、ニュルンベルクの「アポロンの泉」(1532)が彼の作と判明し、ルネサンスの開拓者であることが証明された。デッサン木版画木彫ほか工芸建築分野にもイタリアの装飾フォルムを移植した。

[野村太郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「フレートナー」の意味・わかりやすい解説

フレートナー

スイス生れのドイツの室内装飾家,工芸家。1522年以後ニュルンベルクで活動。イタリア・ルネサンスの影響をうけ,小彫刻のほか室内装飾や家具等の装飾図案の制作活動が多く,〈ドイツのチェリーニ〉といわれる。《アポロンの噴水》(1532年,ニュルンベルク,国立ゲルマン美術館蔵)が代表作とされている。

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