フロセミド

化学辞典 第2版 「フロセミド」の解説

フロセミド
フロセミド
furosemide

4-chloro-N-furfuryl-5-sulfamoylanthranilic acid.C12H11ClN2O5S(330.74).2,4-ジクロロ安息香酸にアミノスルホニル基を導入し,2-アミノメチルフランと縮合させると得られる.白色結晶.分解点205 ℃.水に不溶,メタノールアセトンに可溶,DMFに易溶.高血圧症,うっ血性心不全治療薬として使用される.また,降圧利尿剤として尿路結石排出促進に用いられる.LD50 3000 mg/kg(ラット経口).[CAS 54-31-9]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フロセミド」の意味・わかりやすい解説

フロセミド
furosemidum

利尿剤。腎臓ヘンレ係蹄でのナトリウム再吸収を抑制する,すなわち尿の濃縮,希釈機構を抑制することにより,血漿とほぼ同じ浸透圧の尿を生成する。また,遠位尿細管にナトリウムが流入するため,カリウム排泄が促進される。ネフローゼ症候群慢性腎不全に用いられる。副作用としては低カリウム血症,代謝性アルカロージス,聴力障害,高尿酸血症などを起すおそれがある。

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