ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フロックコート」の意味・わかりやすい解説
フロックコート
frock coat
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翻訳|frock coat
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19世紀に、男子が昼間の平常着として着用したコート。打合せはシングルまたはダブルでウエストラインに切り替えがあり、スカート部が膝(ひざ)の近くまでの長さで円筒状に保たれている点が、当時着られた他のコート、つまりテールコートやモーニングコートと異なっている。生地(きじ)は、黒または暗灰色のチェビオット・ウールやウーステッドを用い、灰色、黒の縞(しま)または格子柄(がら)のズボンを組み合わせ、対比的な色や材質のチョッキが着られた。1850年代の終わりに男子の日常着として、後のスーツ(三つ揃(ぞろ)い)の原型となったサックコートsack coatが現れ、しばらく共存していたが、19世紀の末に向かって廃れていった。なお一部に正装として残された。
[菅生ふさ代]
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