日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブラックバック」の意味・わかりやすい解説
ブラックバック
ぶらっくばっく
blackbuck
[学] Antilope cervicapra
哺乳(ほにゅう)綱偶蹄(ぐうてい)目ウシ科の動物。インドレイヨウともいう。インド半島に分布し、開けた草原にある低木林に生息する。肩高70~85センチメートル、体重36キログラム。角(つの)は雄だけにあり、長さ45~70センチメートルで、細長くねじれる。体色は性や年齢によって異なり、体上面は雄で暗黒色、雌や幼獣は黄褐色を帯びる。普通、20~30頭の群れで生活し、群れには1頭の雄成獣がいるが、リーダーは老雌といわれる。日中は日陰で休み、朝夕におもに草を食べる。交尾期は2~3月で、妊娠期間約180日ののち、1産1~2子を産む。子は栗(くり)色であるが、雄は3年で黒くなる。2~3年で性的に成熟し、寿命は15年ほどである。
[今泉忠明]