ヘキサシアノ鉄酸塩(読み)ヘキサシアノてつにさんえん(英語表記)hexacyanoferrate(III)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヘキサシアノ鉄酸塩」の意味・わかりやすい解説

ヘキサシアノ鉄(II)酸塩
ヘキサシアノてつにさんえん
hexacyanoferrate(II)

[Fe(CN)6]4- イオンを含む塩の総称。最も重要な塩はヘキサシアノ鉄 (II) 酸カリウムでフェロシアン化物,黄血塩黄血カリとも呼ばれる。バリウム塩を除き,アルカリおよびアルカリ土類金属の塩は水に可溶。フェロシアンイオンは安定で,鉄およびシアンイオンとは反応しない。通常2価の重金属塩と反応し,特有の色,結晶系をもった不溶性の沈殿を生じるので,古くからアルカリ塩は重金属の検出試薬として,また青写真の感光剤として使われている。

ヘキサシアノ鉄(III)酸塩
ヘキサシアノてつさんさんえん
hexacyanoferrate(III)

[Fe(CN)6]3- イオンを含む塩。フェリシアン化物は俗称。一般式は M3[Fe(CN)6] (Mは1価の金属) 。工業的に重要なのはカリウム塩 K3[Fe(CN)6] である。 (→ヘキサシアノ鉄 (III) 酸カリウム )

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