ヘンリーライクロフトの私記(読み)ヘンリーライクロフトノシキ(その他表記)The Private Papers of Henry Ryecroft

デジタル大辞泉 の解説

ヘンリーライクロフトのしき【ヘンリー・ライクロフトの私記】

《原題The Private Papers of Henry Ryecroftギッシングの自伝的随筆集。1903年刊。著者自身を投影したヘンリー=ライクロフトという架空の人物による随筆の体裁をとり、さまざまな思索を展開する。

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日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ヘンリー・ライクロフトの私記
へんりーらいくろふとのしき
The Private Papers of Henry Ryecroft

イギリスの作家ギッシングのエッセイ集。架空の文学者の遺稿集の形に事寄せた随筆で、1903年に発表され、以後彼の作品中では、例外的に広く知られているもの。春夏秋冬の4章に分けて、古典文学、自然の美しさなどについて、穏やかな筆でつづった短文が集められ、日本でも『徒然草(つれづれぐさ)』などと比較されて、明治以来多くの学生知識人の愛読書となっている。

小池 滋]

『平井正穂訳『ヘンリー・ライクロフトの私記』(岩波文庫)』

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

ヘンリー・ライクロフトの私記
ヘンリー・ライクロフトのしき
The Private Papers of Henry Ryecroft

イギリスの小説家 G.ギッシングの自伝的随想録。 1903年刊。5年間にわたる随想短章が春夏秋冬の4部に分けて配置されている。静かな孤独の生活,読書の感想,おりおりの交遊,貧困時代の回想人生論時事問題批判などに,四季の移り変り,空模様変化,庭の草木様子などの描写が織り交ぜられている。

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