一見、長石に似ているが、劈開(へきかい)はより発達しもろい鉱物。葉長石(ようちょうせき)ともいう。結晶形を示すことはきわめてまれで、普通は葉片状の劈開片ないし塊状で産する。リチウムに富むペグマタイト中に産し、石英、長石、鱗雲母(りんうんも)などと共生する。日本では福岡市長垂(ながたれ)でのみ産する。葉片状劈開が著しいことから、英名は、葉を意味するギリシア語に由来する。なおカストル石castorまたはcastoriteはこのペタル石のことであるが、これは、かつてイタリアのエルバ島ではペタル石とポルクス石がつねに伴って産するため、双子(ふたご)と見立て、ペタル石を星のカストル(ふたご座α(アルファ)星)と名づけたことによる。しかしカストル石は結局ペタル石と同定されたため、鉱物名としては採用されなかった。
[松原 聰]
中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...