ペタル石(読み)ペタルセキ(その他表記)petalite

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ペタル石」の意味・わかりやすい解説

ペタル石
ぺたるせき
petalite

一見、長石に似ているが、劈開(へきかい)はより発達しもろい鉱物葉長石(ようちょうせき)ともいう。結晶形を示すことはきわめてまれで、普通は葉片状の劈開片ないし塊状で産する。リチウムに富むペグマタイト中に産し、石英、長石、鱗雲母(りんうんも)などと共生する。日本では福岡市長垂(ながたれ)でのみ産する。葉片状劈開が著しいことから、英名は、葉を意味するギリシア語に由来する。なおカストル石castorまたはcastoriteはこのペタル石のことであるが、これは、かつてイタリアのエルバ島ではペタル石とポルクス石がつねに伴って産するため、双子(ふたご)と見立て、ペタル石を星のカストル(ふたご座α(アルファ)星)と名づけたことによる。しかしカストル石は結局ペタル石と同定されたため、鉱物名としては採用されなかった。

松原 聰]


ペタル石(データノート)
ぺたるせきでーたのーと

ペタル石
 英名    petalite
 化学式   LiAlSi4O10
 少量成分  Na
 結晶系   単斜
 硬度    6~6.5
 比重    2.3~2.5
 色     灰白~白,淡桃
 光沢    ガラス
 条痕    白
 劈開    一方向に完全,一方向に明瞭
       (「劈開」の項目参照

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