一見、長石に似ているが、劈開(へきかい)はより発達しもろい鉱物。葉長石(ようちょうせき)ともいう。結晶形を示すことはきわめてまれで、普通は葉片状の劈開片ないし塊状で産する。リチウムに富むペグマタイト中に産し、石英、長石、鱗雲母(りんうんも)などと共生する。日本では福岡市長垂(ながたれ)でのみ産する。葉片状劈開が著しいことから、英名は、葉を意味するギリシア語に由来する。なおカストル石castorまたはcastoriteはこのペタル石のことであるが、これは、かつてイタリアのエルバ島ではペタル石とポルクス石がつねに伴って産するため、双子(ふたご)と見立て、ペタル石を星のカストル(ふたご座α(アルファ)星)と名づけたことによる。しかしカストル石は結局ペタル石と同定されたため、鉱物名としては採用されなかった。
[松原 聰]
petalite
化学組成LiAlSi4O10の鉱物。葉長石という和名も用いられるが,長石族には含まれないので必ずしも適当でない。単斜晶系,空間群P2/a, 格子定数a1.17540nm, b0.51395, c0.76296, β113.04°, 単位格子中2分子含む。無・白・灰色,ガラス光沢。劈開{001}に完全。比重2.45, 硬度6~6.5。光学的二軸性正,2V83.2°, 屈折率α1.504, β1.510, γ1.516。花崗岩ペグマタイト中に長石・石英・リチア雲母などと産する。その理想化学組成式はリチア輝石+2石英で与えられ,この集合のほうが比重が大きく高圧条件下での生成になる。命名はギリシア語のpetalon(葉)に由来し,葉片状に発達するその劈開を表現。
執筆者:加藤 昭・嶋崎 吉彦
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報
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