ペルニク(読み)ぺるにく(英語表記)Pernik

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ペルニク」の意味・わかりやすい解説

ペルニク
ぺるにく
Pernik

ブルガリア西部の鉱工業都市。ペルニク県の県都。ソフィア南西約30キロメートル、ストルマ川沿いに位置する。人口10万4626(2001)。オスマン帝国の支配下で畜産を主とする農村だったが、1878年のブルガリア独立後に褐炭採掘が本格化し、91年に炭坑が国有化されると急速に人口が増大した。社会主義時代には、火力発電所、製鉄コンビナート、機械、ガラス工業など重工業が集中していた。1998年には、産業の92%は鉱工業で、その内訳は56%が製鉄、19%が発電・エネルギー関連、6%が採炭となっている。社会主義時代には企業の約80%は国営であった。しかし社会主義体制の崩壊後、民営化と産業構造再編の課題が残された。市内には劇場、歴史博物館があり、隔年1月に同市でクケリとよばれる仮装仮面の春季儀礼の全国フェスティバルが行われることでも知られている。

[寺島憲治]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ペルニク」の意味・わかりやすい解説

ペルニク
Pernik

旧称 (1949~62) ディミトロボ Dimitrovo。ブルガリア西部,ソフィア州の都市。ソフィアの南西 30km,ストルマ川上流にのぞむ。採炭,製鋼,機械,化学肥料などを中心とする工業都市。古くからの集落であったが,11世紀にビザンチンの城塞が築かれ,以後長い間,軍隊駐屯地であった。 1906年,19年,44年の炭鉱の大ストライキで有名。人口9万 9643 (1991推計) 。

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