ペンタクロロフェノール(読み)ぺんたくろろふぇのーるでーたのーと(英語表記)pentachlorophenol

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ペンタクロロフェノール」の意味・わかりやすい解説

ペンタクロロフェノール(データノート)
ぺんたくろろふぇのーるでーたのーと

ペンタクロロフェノール

 分子式 C6HCl5O
 分子量 266.3
 融点  190~191℃
 沸点  310℃(分解
 比重  1.978(測定温度22℃)


ペンタクロロフェノール
ぺんたくろろふぇのーる
pentachlorophenol

フェノールの一つ。フェノールのベンゼン環上の水素原子をすべて塩素原子に置換したもの。PCPと略称する。弱いフェノール臭をもつ昇華性の無色結晶。水に不溶、アルコール、ベンゼンに可溶。フェノールを鉄粉触媒で塩素と反応させて製造する。水に不溶なので水溶性のナトリウム塩として用いる。殺菌作用が強く、農用殺菌剤、除草剤として用いられたが、魚毒性が高いので日本では現在使用されていない。

[加治有恒]

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