ホイスト(読み)ほいすと(英語表記)hoist

翻訳|hoist

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ホイスト」の意味・わかりやすい解説

ホイスト
ほいすと
hoist

荷物をつり上げる小型の機械。電気ホイスト空気ホイスト、テルハなどがある。電気ホイストは小型の電動機、遊星歯車式減速装置をつけた巻き胴、荷物を保持する電磁ブレーキ、荷物を降ろすときの速度を調節する荷重ブレーキなどを狭い空間に巧みにまとめた小型巻き上げ機である。ジブjib(支点から斜め、または水平に突き出た棒のこと)の先に取り付けたり、またはI形鋼の下部フランジを走行し、荷物をつり上げ、運搬するのに用いられる。床上引き綱を操作し電動機を動かすもの、または押しボタンで動かすもの、あるいは遠隔操作によるものなどがある。0.3~5トン程度のものをつり下げ、巻き上げ速度は1分間に5~10メートル、走行速度は1分間に20~40メートル程度である。ホイストには使用する場所、機械の構造によって多くの種類がある。天井の低いところで用いるローヘッド型、2本のレール上を走行するダブルレール型、また、走行距離が長く途中に障害物があり床上で操作できないときに使用されるのをテルハといい、運転室がついている。炭坑などガス爆発の危険のあるところで使用されるのが空気ホイストで、圧縮空気によって巻き胴を回転させロープを巻き上げる。

[中山秀太郎]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ホイスト」の意味・わかりやすい解説

ホイスト
Whist

コントラクトブリッジ原型とされるカードゲーム。向い合った2人ずつが組んで4人でプレーする。使用するカードはジョーカーを除く 52枚。配り手が自分の左隣から1枚ずつ全部配る。最後のカードを表に向けて,そのカードのマークが 13枚全部切り札になる。配り手の左隣が任意のカードを打出し,時計回りにそれと同じマークのカードを出していく。1巡したところでA,K,Q,J,10,9,…,2の順で,打出されたカードと同じマークまたは切り札で最も高いカードを出した人が1巡4枚1組に勝ち,それを手元に伏せておく。勝った人から次の打出しをする。こうしてプレーを進めパートナー同士で合計して過半数7組取ったら得点1点,8組なら2点と順に得点がふえる。何度かプレーし,7点先取した組が勝つ。プレーの際に打出されたのと同じマークのカードがあれば必ず出さなければならない。

ホイスト
hoist

大きな重量のものを持上げ,移動させるために用いる小型で高能力の巻上機チェーン (鎖) と鎖歯車による手動式のもの (チェーンブロック) のほか,油圧式,空気圧式,電動式のものまで,種々の形式がある。電動式の電気ホイストが最も多く使われているが,爆発の危険のある炭坑や,引火性の油脂類を扱う場所では圧縮空気を原動力とする空気ホイストが使用される。また固定式と移動式があり,移動は手押しや電動トロリによる。

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