ホイットリー委員会(読み)ホイットリーいいんかい(英語表記)Whitley Council

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ホイットリー委員会」の意味・わかりやすい解説

ホイットリー委員会
ホイットリーいいんかい
Whitley Council

正式名称は「使用者および被使用者の関係に関する復興委員会」 Reconstruction Committee on the Relations between Employers and Employedという。 1916年イギリスで労使紛争を解決するために各産業部門ごとに設けられ,労使双方同数の代表から構成された委員会。下院議長であった J. H.ホイットリーが委員長であったためこの名称で呼ばれる。同委員会は5つの報告書を提出し,労使の自主的な協議による労働問題の解決を訴えた。その結果全国合同産業協議会や労働裁判所が設置された。それらは当初は労使相互の協議の場を提供することを目的として仲裁的機能をもたなかったが,次第に政府反対を押切って,公務員組織,中小企業など未組織労働者の賃金,労働条件改善のための実際の仲介にあたるようになり成功を収めた。

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