待遇面での差別がなかったり、福利厚生が充実していたりするなど、従業員にとって働きやすい企業。ブラック企業の対義語として使われるようになった名称である。入社3年を目安とした離職率が低いことをはじめ、若手社員の定着率が高い企業の多い業種を、ホワイト業種というようになるなど、2010年(平成22)ごろから労働環境の労働条件の善し悪しをホワイトとブラックに分け、ランク付けすることが多くなった。
経済産業省では、ホワイト企業の存在をいっそう広める事業として、2012年度(平成24)より「ダイバーシティ経営企業100選」の表彰を開始した。これは、企業活動に女性、外国人、高齢者、障害者などが積極的に参画している企業100社を、3年ほどかけて選定して表彰し、ホワイト企業として継続的に紹介する事業である。なかでも、女性の活躍推進の加速化が企業の選定上で重視される項目となっており、管理職の女性比率が高いこと、平均勤続年数の男女差が小さいことを客観的データとして提示し、条件を満たす企業を女性が働きやすく、働き続けやすいホワイト企業として紹介している。2013年には、ダイバーシティ経営企業100選で選ばれた企業から、とくに女性が働きやすい優良企業25社を紹介する『ホワイト企業 女性が本当に安心して働ける会社』(経済産業省監修、文芸春秋刊)が出版された。
[編集部]
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