離職率(読み)りしょくりつ

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

離職率
りしょくりつ

労働者全体のうち、その年に新たに離職した人数の割合。その年に新たに入職した人数の割合は入職率という。しかし、新卒社員が入社から3年以内にその会社を退職する人数の割合をさすことが多い。

 日本では厚生労働省が雇用動向調査の一項目として入職率、離職率を調査・公表している。1964年(昭和39)から上半期(1月~6月)、下半期(7月~12月)に分けて年2回実施している。2012年(平成24)10月31日に、厚生労働省は業種別の新卒社員の3年以内離職率をはじめて公表した。その発表によると、2009年3月に大学を卒業して就職した人のうち、離職率が高い業種は「宿泊業、飲食サービス業」(48.5%)や「教育、学習支援業」(48.8%)であり、低い業種は「鉱業、採石業、砂利採取業」(6.1%)、「電気・ガス・熱供給・水道業」(7.4%)である。

 2009年3月に大学を卒業した人の3年以内離職率は全業種を平均すると28.8%、最近のピークである2004年3月卒の離職率36.6%から漸減傾向にある。これは、新卒者の離職率は景気と連動する傾向があるためで、企業業績がよいときには入職率も高いが離職率も上昇し、企業業績が悪いときには低下する。

 新卒者を終身雇用する慣行のある日本では新卒3年以内離職率は長らく30%前後で推移している。しかし、欧米先進国では50%以上の国が多い。また中国など経済成長率の高い新興国の離職率も高い傾向にある。

[編集部]

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人事労務用語辞典の解説

離職率

雇用労働者の離職割合を示す数字。一定期間内に雇用関係が終了した労働者(離職者)の数を在籍労働者の数で割ったもので、厚生労働省では労働流動化を把握するための指標としています。
(2004/11/22掲載)

出典 『日本の人事部』人事労務用語辞典について 情報

世界大百科事典内の離職率の言及

【労働移動】より

…しかし,同一事業所内での職場の転換を意味する配転については資料が得られないので,配転を除く他の4項目に伴う労働移動について述べる。入職者数,離職者数を在籍労働者数で割ったものをそれぞれ入職率,離職率といい,両者の差が雇用の増減率に当たるわけだが,その差は入職率や離職率に比べて著しく小さく,1%前後の雇用変動は実にその10~30倍もの労働移動を伴っている。また,高度成長期と低成長期を比べると,入職率の高い高度成長期には離職率もまた高い。…

※「離職率」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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