ボールミル(その他表記)ball mill

デジタル大辞泉 「ボールミル」の意味・読み・例文・類語

ボール‐ミル(ball mill)

粉砕機一種粉砕したい材料セラミック金属などの硬い球とともに円筒形容器に入れて回転させ、砕いて粉末にする。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ボールミル」の意味・わかりやすい解説

ボールミル
ball mill

粉砕機の一種。粉砕媒体として円筒の中にボールを入れ,原料とともに回転して衝突摩砕により微粉砕を行う装置。円筒のライナー (内張り) は白鋳鉄または高マンガン鋼で,ボールには,鋳鉄,チルド鋳物,フリント石,天然石など原料により各種がある (天然石や石を使うのはペブルミルといって,普通ボールミルとは区別する) 。大きさは,小型は径 1m未満のものから,径2~3mに及ぶ大型のものがある。筒の長さは直径をこえないのが標準型であるが,直径の数倍以上の筒長型のチューブミル,その中間のコンパウンドミルなどの種類がある。用途で最も大規模なのは鉱山の選鉱場の湿式粉砕で,ほかに微粉をつくるときによく使用され,陶土染料などの最微粉の場合は,水を入れる湿式で,そのほかの場合は乾式で使用され,広い用途をもつ代表的な粉砕機である。

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化学辞典 第2版 「ボールミル」の解説

ボールミル
ボールミル
ball mill

もっとも代表的な粉砕機の一種で,形式・操作条件により,ミリからミクロンまでの粉砕に適用可能である.円筒状などの容器(ミル)にボールなどの粉砕媒体を入れ,ミル内を運動する媒体により衝撃・摩砕作用によって粉砕する装置である.媒体を運動させる方法として,多くはミルを回転させる方式をとるが,回転させながらさらに大きな公転運動をさせる遊星粉砕機,振動を与える振動ボールミルがある.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「ボールミル」の意味・わかりやすい解説

ボールミル
ball mill

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

栄養・生化学辞典 「ボールミル」の解説

ボールミル

 容器の中に粉砕するものを入れ,陶製,鉄製などの球を一緒に入れて容器を回転させ,ボール同士やボールと容器の壁のぶつかる衝撃によって物質を粉砕する装置.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のボールミルの言及

【粉砕機】より


[摩砕力による粉砕機]
 摩砕式の粉砕機は,いずれも粉砕容器内に装入された粉砕媒体の運動によって,それらと混在する原料粒子を粉砕する。(1)ボールミルball mill このタイプの粉砕機の最も代表的なもので,鉱石類やセメント原料,セメントクリンカーなどの大量微粉砕をはじめ,窯業原料,化学工業原料などの微粉砕~極微粉砕に広く利用されている。ボールミルは,水平軸の周りに回転する円筒形容器にその容積の約1/3を満たす量の鉄球(ボール)を入れたものである(図5-a)。…

※「ボールミル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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