ポリ酢酸ビニル(読み)ポリサクサンビニル(その他表記)polyvinyl acetate

デジタル大辞泉 「ポリ酢酸ビニル」の意味・読み・例文・類語

ポリ‐さくさんビニル【ポリ酢酸ビニル】

酢酸ビニル重合体。主にポリビニルアルコール原料PVAc(polyvinyl acetate)。

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精選版 日本国語大辞典 「ポリ酢酸ビニル」の意味・読み・例文・類語

ポリ‐さくさんビニル【ポリ酢酸ビニル】

  1. 〘 名詞 〙 ( ポリは[英語] poly ビニルは[英語] vinyl ) 酢酸ビニルの重合体。アセチレンに酢酸を付加してできる酢酸ビニルを重合させてつくる。接着剤塗料ほかチューインガムベースとして用いられている。鹸化すればポリビニルアルコールになり、ビニロンの原料となる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ポリ酢酸ビニル」の意味・わかりやすい解説

ポリ酢酸ビニル
ぽりさくさんびにる
polyvinyl acetate

酢酸ビニルCH3OCOCH=CH2の重合体(ポリマー)でPVAcと略称される無色透明熱可塑性樹脂。工業的には溶液または乳化重合で製造される。ポリマーの軟化点が38℃と低いので、プラスチック用途としてはチューインガムの基材、接着剤、紙サイジング剤として用いられるにすぎない。しかし、このポリマーを加水分解して得られるポリビニルアルコールは合成繊維ビニロンの原料である。

垣内 弘]

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改訂新版 世界大百科事典 「ポリ酢酸ビニル」の意味・わかりやすい解説

ポリ酢酸ビニル (ポリさくさんビニル)
polyvinyl acetate

酢酸ビニルのラジカル重合によって得られる,無色透明の熱可塑性樹脂。約60℃で軟化し,80℃で流動化する。また,ケトンエステルメチルアルコール,ベンゼン,ハロゲン化炭化水素など各種の有機溶剤によく溶ける。このため,ポリ酢酸ビニル自体としては,接着剤,塗料,チューインガムの基材,繊維の後処理剤などに若干用いられる程度であり,生産量の80%以上は加水分解してポリビニルアルコールとされ,合成繊維ビニロンの製造原料などとして使用されている。

 樹脂は,エチレンに酢酸を反応させてつくられる酢酸ビニルを原料として,ラジカル重合で製造される。プロセスとしては乳化重合または懸濁重合によることが多いが,溶液重合でつくられたものはそのまま塗料として用いられる。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ポリ酢酸ビニル」の意味・わかりやすい解説

ポリ酢酸ビニル
ポリさくさんビニル
polyvinyl acetate

酢酸ビニルの重合体。工業的にはラジカル開始剤により,溶液重合または乳化重合で生成される。柔軟で軟化点が低く,エマルジョンとして接着剤,塗料に使用されている。また,単独重合体はポリビニルアルコールの原料として使用される。

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百科事典マイペディア 「ポリ酢酸ビニル」の意味・わかりやすい解説

ポリ酢酸ビニル【ポリさくさんビニル】

酢酸ビニルの重合体。→酢酸ビニル樹脂

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