日本大百科全書(ニッポニカ) 「マクシーモフ」の意味・わかりやすい解説
マクシーモフ
まくしーもふ
Vladimir Emel'yanovich Maksimov
(1932―1995)
ロシアの小説家。モスクワに生まれる。児童養護院で育ち、普通工養成所を修了。種々雑多な労働に従事し各地を放浪しながら独学するが、不良行為のかどで投獄されもした。1956年処女詩集を出版、1961年の中編小説『われわれは大地をよみがえらせる』でパウストフスキーに認められ、作家的地位を得る。卑語、俗語を交えた重厚な文体を駆使し、社会矛盾と底辺に生きる人々の真実を描くところから、検閲のとがめも受けた。長編『創造の7日間』『検疫』は地下出版で流布し、国際的な反響をよんだ。
[中本信幸 2016年1月19日]
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