[生]1736.10.27. インバネス,ラスベン [没]1796.2.17. ベルビル イギリスの詩人。スコットランド高地地方で収集したゲール語,エルス語の詩を翻訳した『古代詩歌断片』 Fragments of Ancient Poetry (1760) で認められ,続いて3世紀のゲール語の詩人オシアンを翻訳して,『フィンガル』 Fingal (62) ,『テモラ』 Temora (63) を発表,当時の中世趣味に投じてイギリスのみならずヨーロッパでも称賛を博し,続くロマン主義の時代に大きな影響を与えた。その後の研究によって,彼がきわめて自由にオシアンの原詩を編集したこと,彼自身の創作した章句を挿入したことが明らかにされている。
マクファーソン Macpherson,Crawford Brough
[生]1911.11. トロント [没]1987.7.21 カナダの政治学者。トロント大学教授,カナダ政治学会会長などを歴任。政治思想史から現代民主主義論まで幅広い領域で活躍。英米の政治学を背景に,マルクス主義の影響もみられる独自の学風で知られる。主著『所有的個人主義の政治理論』 The Political Theory of Possessive Individualism:Hobbes to Locke (1962) ,『自由民主主義は生残れるか』 The Life and Times of Liberal Democracy (1977) 。