出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
…《アフリカ戦争従軍記》(1860)や《マドリードからナポリへ》(1861)の紀行物を発表し,ロマン主義と決別。代表作《三角帽子》(1874)は《市長と水車小屋のおかみ》という古いロマンセ(伝承歌謡)にヒントを得たもので,気品と躍動感にあふれ,ロマンセを文学に高めた傑作である。木下順二の《赤い陣羽織》はこの作品を翻案したもの。…
…ストラビンスキーの《火の鳥》(1910)と《ペトルーシカ》(1911)と《春の祭典》(1913),J.M.ラベルの《ダフニスとクロエ》(1912),ドビュッシーの《遊戯》(1912)などである。一方,同じ時期に発表されたファリャの《恋は魔術師》(1915)と《三角帽子》(1919)は,民族的色彩の濃いバレエ音楽として知られる。さらに1930年代以降にもボーン・ウィリアムズの《ヨブ》(1930),プロコフィエフの《ロミオとジュリエット》(1936)と《シンデレラ》(1944)などがあり,バレエ音楽は20世紀音楽の主要なジャンルとして定着するにいたった。…
…同地でドビュッシー,デュカース,ラベルらと交遊,近代的な美的感覚に根ざす高度な作曲技法を身につけた。 帰国後,ピアノと管弦楽のための《スペインの庭の夜》(1915),歌曲《七つのスペイン民謡》(1914),バレエ曲《恋は魔術師》(1915),同《三角帽子》(1919)などの傑作を発表,スペイン国内のみならず世界的に名声を挙げた。ことに民族的素材の洗練された扱い方と,色彩的な管弦楽法は卓越しており,彼によって初めてスペインは世界に誇る演奏会用管弦楽曲をもったといえる。…
…最初に交響曲のバレエ化を手がけた振付師の一人でもある。代表作にロッシーニの音楽による《奇妙な店》(1919),ファリャ作曲の《三角帽子》(1919),ベルリオーズ作曲の《幻想交響曲》(1936),オッフェンバックの音楽による《パリの賑い(喜び)》(1938)などがあり,映画《赤い靴》(1948),《ホフマン物語》(1951),《ナポリの饗宴》(1954)の振付を行い,みずから出演している。自伝(1960)がある。…
※「三角帽子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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