マヌルネコ(読み)まぬるねこ(英語表記)manul

日本大百科全書(ニッポニカ) 「マヌルネコ」の意味・わかりやすい解説

マヌルネコ
まぬるねこ
manul
Pallas' cat
[学] Otocolobus manul

哺乳(ほにゅう)綱食肉目ネコ科の動物。シベリア、モンゴル、チベットの高地に分布し、乾燥したステップ砂漠などに生息する。体長52~62センチメートル、尾長21~30センチメートル。体毛は長く密で、寒冷な気候に耐える。体は黄灰色ないし黄褐色を帯びた黄色。岩の多い平原などでネズミ類、ナキウサギライチョウなどをとらえる。飼育下で5月中旬に1腹5子を産んだ記録がある。

[今泉忠明]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マヌルネコ」の意味・わかりやすい解説

マヌルネコ
Otocolobus manul; Pallas's cat

食肉目ネコ科。体長 45~60cm,尾長 23~30cmで,イエネコよりやや大きい。毛はやや長毛で灰黄色。背の後方に数本の褐色の横線と,頬に黒色の縞がある。耳の先端は丸く,顔の両側の毛は著しく長い。前臼歯は上下とも2対ある。夜行性。ハタネズミハツカネズミなどの小さな齧歯類,ナキウサギなどの小型哺乳類などを捕食する。シベリア南部,モンゴル,カシミールに分布し,森林草原などに生息する。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

小学館の図鑑NEO[新版]動物 「マヌルネコ」の解説

マヌルネコ
学名:Felis manul

種名 / マヌルネコ
科名 / ネコ科
解説 / 長い毛と平たい頭が特ちょうです。砂ばく、ステップ、高地の岩山などにすんでいます。
体長 / 50~65cm/尾長20~30cm
体重 / 2.5~5kg
食物 / ネズミ、鳥
分布 / イランから中国西部

出典 小学館の図鑑NEO[新版]動物小学館の図鑑NEO[新版]動物について 情報

今日のキーワード

春闘

春の時期に労働組合が一斉に賃上げ、労働条件の改善に関する交渉を行なうこと。欧米では、産業別に強力な労働組合が存在し、それらが労働条件改善への闘争を繰り広げて成果を得てきた。だが、日本では企業ごとに労働...

春闘の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android