マミヤイロチョウ(読み)まみやいろちょう(英語表記)asity

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マミヤイロチョウ」の意味・わかりやすい解説

マミヤイロチョウ
asities, sunbird-asities

スズメ目ヒロハシ科のマミヤイロチョウ属 Philepittaニセタイヨウチョウ属 Neodrepanis の鳥の総称。4種からなり,すべてマダガスカル島に分布する。これまでタイヨウチョウ科,マミヤイロチョウ科と変遷してきた。マミヤイロチョウ属の鳥は全長約 15cm,体は丸みを帯び,は短めで頑丈な脚をもち,ヤイロチョウに似ている。おもに果実食だが,昆虫も食べる。ニセタイヨウチョウ属の鳥は全長 7~8cmと体が小さく,タイヨウチョウのように湾曲した細長いをもち,おもに花蜜を食べる。花蜜は長い嘴を花に差し込むのではなく,舌を出してなめとる。4種ともその生態はよくわかっていない。標高 1600m以上の高地に生息するコバシニセタイヨウチョウ Neodrepanis hypoxantha絶滅が危惧されている。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「マミヤイロチョウ」の意味・わかりやすい解説

マミヤイロチョウ
まみやいろちょう / 眉八色鳥
asity

鳥綱スズメ目マミヤイロチョウ科マミヤイロチョウ属に含まれる鳥の総称。この属Philepittaには2種があり、いずれもマダガスカル島の特産である。ビロードマミヤイロチョウP. castaenaは、全長約16センチメートル。全身に紫色の金属光沢がある黒色の羽をもち、雄の額の上の小さなとさかと太い裸出した眉斑(びはん)は連続していて、淡青色をしている。島の東部森林に生息し、枝の上を渡りながらおもに木の実を食べる。ほかの1種キバラマミヤイロチョウP. schlegeliは腹が黄色で、全長約10センチメートルほどである。マミヤイロチョウ科にはほかに、やはりマダガスカル島産のニセタイヨウチョウ属Neodrepanis2種があるのみで、ヤイロチョウ科に近縁であるとされる。

[竹下信雄]

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